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雲井瑠璃著『瀬戸内を泳ぐ魚のように(上・下)』

雲井瑠璃著『瀬戸内を泳ぐ魚のように(上・下)』を読み終わりました。

日露戦争から太平洋戦争が終わる頃までの時代を生きた、一人の日本人女性とその家族の生き様が描かれてます。

主人公の晴子さんは、著者の母親がモデルになっているそうです。

この時代の様子を女性の視点から描いた小説にはあまり触れたことが無かったので、新鮮でした。

それはまだ「家制度」というものが色濃く残っていた時代から、敗戦により、一気に個人主義、自由主義思想に塗り替えられた時代でもありました。

上巻では、晴子が生を受けた三輪家(父方)と白井家(母方)の人々が、それぞれの「家」を守るために当たり前のように自己を犠牲にする姿が健気に描かれてます。

そこに息づく人々の、家族・親族への純粋なまでの思いやりに浸りながら、ほのぼのと幸せな気持ちになりました。

この本を読んだ後で暗いニュースを耳にすると、「家」制度の崩壊とともに家族や近隣との絆も崩壊してしまったんだなぁ、と感じざるを得ません。

だからと言って、昔の方が良かったと懐古主義に浸るつもりもありません。

結婚の自由や、職業選択の自由が男女問わず拡がった点は、いいことに違いありません。

昔と今のいいとこ取りができれば一番いいはずです。

個人の自由を追求しながら昔のような家族の絆を保つには、昔以上に家族への思いやりを強く持ち、それを形に表す必要があるのかもしれません。

さてと、久し振りに実家に電話してみるとしますか。

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