水谷修著『あした笑顔になあれ』
水谷修著『あした笑顔になあれ』を読み終わりました。
夜回り先生が、夜眠れない子供たちや、リストカットを続ける子供たちと向き合って得た子育て論を、主に大人たちに向けて書いた本です。
いろいろと興味を惹かれるお話があったんですが、その中に、
「人間は実体験を通じて人と触れ合っていかないと、こころが成長していかない。」
と言った記述がありました。
この説が正しいとすると、常日頃私が感じている「今の大人(30~40代)は、私が中高生の頃(約25年前)の大人に比べて幼い気がする。」という感覚も頷けます。
なぜなら、まず、我々世代は親の世代に比べて、圧倒的に兄弟の数が少ない。
また、核家族化が進み、祖父母との関わりが希薄。
さらには、近所づきあいが減って、地域の中の怖いおじさんや、優しいおばさんとの関わりが少ない。
といったことは間違いないでしょうから。
我々世代ですら既にそうなのですから、少子化が進んだ今の子供たちは更に深刻です。
私の経験から考えても、兄弟や従兄弟や友達と遊び、ケンカする中で、喜び、悲しみ、悔しさ、歯がゆさ、嫉妬など、人間として大切な様々な感情と出会い、いやおう無しにそれらをコントロールする術を身に付けていったように思います。
多種多様な人々と関わることで心は鍛えられ、ときに疲れたときには、祖父母や親戚や近所の大人たちの優しさに触れ、大自然や音楽に癒されたりしながら再び人間社会に揉まれる事の繰り返しで、成長して来た気がします。
水谷先生は、さらに次のようにおっしゃてます。
「子供たちの様子を知ることは案外簡単です。まずは子供の目を見つめてください。瞳は輝いてますか。力強い視線で見つめ変えしてくれますか。」
社会問題化している子供たちの心の闇を照らすために、社会人としてこれぐらいのことはできそうに思いました。
しかし、目を見つめるべき子供たちが周りにいません。
せいぜい、田舎に帰ったときに、甥っ子、姪っ子の目でも見てやるとしますか。
でも、果たして、帰省できるくらいに身体が回復するまでの間、彼らが子供のままでいてくれるでしょうか。。。
最後に、もう一つ共感できた言葉を引用させて頂きます。
「教育というのは、本来、根のないところや種がないところで、無理やり伸ばそうとすることではありません。 その子が自ら自分の可能性はどこにあるのか、自分の明日への種はどこにあるのか、それに気づくまで待つことです。」
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あした笑顔になあれ 夜回り先生の子育て論 著者:水谷 修 |
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