« 寅さん10回忌 | トップページ | 首にタオル »

ベテラン先生の涙

「The Way We Were」シリーズの第1話は、小1の時の担任S先生との思い出です。

既に50を超えた大ベテランの女の先生でした。

それは、1年生が終わろうとする終業式の日でした。

終業式が無事終わり、このままクラス替えで別れるのが寂しかったのか、クラスの仲間10人くらいで、校門のすぐ傍にあるジャングルジムで遊ぶことにしました。

確か仮面ライダーごっこだったと思いますが、回っているジャングルジムの上から「トォー!」とか言いながらライダーキックの形を作って飛び降りたりしてました。

1986051869 段々エスカレーとして、ジャングルジムだけでは飽き足らず、調子に乗って、私が校門の両端の石柱の上に上がった瞬間、S先生が鬼のような顔で現れました。

先生は、校門の上に上がったのは誰か問いただし、私だけだとわかると、私をお別れしたばかりの教室に連れて行き、床の上に正座をするように命じました。

この1年間、正座&説教には慣れっこになっていたので、

「これも今日が最後かぁ。 でもせめて、ライダーキックを決めた後に見つかればよかったなぁ」

などと、ある種の感慨と残念な思いとが入り混じった気持ちで正座しました。

いつも冷静に説教を始めるS先生が、このときに限って、感情を高ぶらせて語り始めました。

「いろいろなことを教えて頂く学校の、それも校門の上に乗るなんて、とんでもないことよ!

お父さんの頭の上に乗ったと同じことなの!

もっとわかり易く言うと、寝ているお父さんの頭を上から踏んずけたぐらい畏れ多いことなの!

そんなことができる?」

私はその姿を想像して、校門ってそんなに大事なものなんだと思いました。

先生は続けました。

「あんたにはほんと最後まで手を焼いたわぁ。

私は、叩くのは好かんけぇ、言葉で分かってもらおうと、この年まで誰一人教え子には手を上げたこと無かったけど、あんただけは叩くしかないんかもしれんね。」

と言うと、先生も正座をしたままぐいと近寄って来ました。

私は、母親がするように、頬を張られるのかと思い、目を閉じ、歯を食いしばったんですが、痛みが走ったのは、意外にも半ズボンのためにむき出しになった左のももでした。

先生は、

「この痛みを絶対に忘れなさんなよ! 

この私に手を上げさせたんやから忘れたら承知せんよ!

2年生になっても思い出しなさい!」

と言って、涙声で叩きながら叫び続けました。

はじめの3発目までは、めちゃくちゃ痛く、ももが腫れ上がったのですが、4発目からは次第に弱くなり、最後はなでる程度になりました。

それが、母親以外の人に叩かれた最初の出来事でした。

家に帰りながらも切ない気持ちがずっと続いており、

「2年生になったらちゃんとしよう。」

と心に誓いました。

でも、春休みの間にすっかり忘れてしまいました。

その後、中3までの間に、9人の担任の先生からご指導頂くことになるのですが、9人中8人から愛のムチを受けるような悪ガキであり続けるのでした。

S先生、ごめんなさい。

|

« 寅さん10回忌 | トップページ | 首にタオル »

「The Way We Were」カテゴリの記事

コメント

いつもTBでお世話になっております。
++たかが野球 されど野球++の私のBLOGにさざまるさんのBLOGリンクさせていただきました。
事後報告となりましたがどうぞ宜しくお願い致します。

もし御都合が悪かったら言って下さい。

では、阪神の応援者として・これからもどうぞ宜しくお願い致します。

投稿: pimama | 2006年8月 4日 (金) 19時03分

pimamaさん、こんばんは。
リンクの件、もちろんokです。
これからもよろしくお願いします。

投稿: さざまる | 2006年8月 4日 (金) 20時07分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/73134/2884511

この記事へのトラックバック一覧です: ベテラン先生の涙:

» ベテラン先"の涙 [rearls]
nice.. [続きを読む]

受信: 2006年8月 4日 (金) 18時37分

» 好きな仮面ライダーランキング [続・ささかま徒然ブログ]
仮面ライダーももう35年ですか。総合ランキング1位を見ますとやはり1号。これはまあ妥当といえば妥当でしょうね。 [続きを読む]

受信: 2006年8月 4日 (金) 19時15分

« 寅さん10回忌 | トップページ | 首にタオル »