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骨折り損のくたびれもうけ

「The Way We Were」シリーズ第2話は、小2の時のお話です。

私は、2歳から小3の終わりまで、父の社宅アパートに住んでました。

4階建てのものが4号棟まであり、各棟にはフロアごとに6世帯が暮らしており、私の家族は2号棟の4階に住んでいました。

そして、4階の上には屋上があり、階段を使って、誰でも自由に出入りできるようになってました。

488224979 ある日、私は2号棟の敷地内を一人で歩いていて、突然、ドキドキ、ワクワクすることを思いつきました。

「雨どいをつたって屋上まで登ったら格好ええど。」

直径15cmくらいだったでしょうか、屋上から地上まで、アパートの外壁に這わせてある雨どいに、両腕と太ももで締め付けるようにして飛びついて見ました。

「太めの登り棒と思えば大したことないわぃ。」

周りに誰もいないことを確認すると、一気に登り始めました。

幸い、私の両親も出かけてて留守にしてました。

3階あたりまで一気に登ったところで、休憩がてら、ついつい下を見てしまいました。

予想以上に高いところにいる自分に気づくと、急に手足がすくんで動けなくなりました。

「こりゃあ困った。 ここでやめたら明日友達に自慢できんど。」

と考えてたら突然、雨どいからすぐのところに住んでいる佐藤さん家の窓が開き、そこのおばちゃんがビックリして言いました。

「キャッ! あんたぁそんなとこで何しよるんかね。 危ないじゃろ~が。」

私「いや、ちょっと屋上まで登ろうと思って。」

おばちゃん「アホゥ、屋上なら階段があろうに。 まあええ、こっから入りぃ。」

佐藤家とは家族同士あまり付き合いが無く、挨拶を交わす程度の仲だったので、私は遠慮がちに、

「いやぁ、急にお邪魔したら悪いやろ~。」

おばちゃん「私だって窓から客を入れるんは初めてやけど、しょうがないじゃろう。」

私「じゃあ、うちのお母さんには言わんでくれる?」

おばちゃん「誰にも言わんから、早よう入りんさい。」

私は、これでこの話を友達にしたときの言い訳ができたと内心喜びました。

3階で運悪く、佐藤のおばちゃんに見つかって、無理矢理やめさせられたことにすれば格好はつくと。

さらに、母親にも知られずに済むと。

そこの窓には、転落防止のため、鉄柵がついていたので、まず左手から、次に左足、とゆっくりと鉄柵に移動しました。

そして、その鉄柵を乗り越えて、窓からお邪魔しました。

おばちゃんは、お菓子を食べさせてくれながら、優しく言いました。

「ほんま、男の子は無茶苦茶するねぇ。 

私は、心臓が飛び出るかと思ったよ。 

誰にも言わんからその代わり、あんたも友達に自慢しちゃあいけんよ。 

みんなが真似したら危ないけぇ。」

あぁ、それじゃあ意味無いやん!

と思いましたが、母親に言われるのが怖くて、友達には言えませんでした。

けっきょくこの出来事は、私とおばちゃんだけの秘密となってしまいました。

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