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久坂部羊著『廃用身』

久坂部羊著『廃用身』を読み終わりました。

「廃用身」とは、医学用語で、脳梗塞などの麻痺で回復の見込みがない手足のことだそうです。

この小説のテーマは老人医療であり、内容は廃用身となった手足を切り取ってしまおうというショッキングなものです。

廃用身の切断によるメリットは、

・体重が減るため、介護者の負担が激減する。

・本人にとってもリハビリの辛さから開放され、残されたまだ動く手足を使って生きることに注力できる。

・廃用身に感じる痛みから解放される。

ということだそうです。

西洋医学の合理的な理論を突き詰めた恐ろしい発想です。

しかし、そもそも西洋医学理論そのものが恐ろしいことだとも言えます。

手術と称して、畏れ多くも人間様の身体を切り刻むのですから・・・。

著者が、あえてこのようなショッキングな内容で処女作に挑んだのは、老人医療の悲惨な実態を訴えるとともに、医者が医療の現場で感じている「畏れ(おそれ)」についても言及したかったのではないでしょうか。

この物語はもちろんフィクションですが、前半部分が医療レポートのような書き方で進んで行くことと、著者自身が現役の医者であるという事実が、リアルさを演出しています。

廃用身 Book 廃用身

著者:久坂部 羊
販売元:幻冬舎
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